読書:『映画を早送りで観る人たち』

今の若者はオタクに憧れるという。〇〇オタという言葉がメディアでポジティブに使われているから、昭和の時代のネガティブなイメージがないのは感じていたけれど、「憧れる」というレベルにあるのは知らなかった。

著者によると、その原因は「個性的でなければならない」という彼らが受けてきた教育、世間からの圧だという。SMAPの『世界に一つだけの花』の歌詞「ナンバーワンよりオンリーワン」に象徴される、個性を大事にという価値観は、友達とのコミュニケーションから就職活動での履歴書に至るまであらゆるところに影響を与え、何かハマっているものがないといけないというプレッシャーになっているという。Z世代の親が大学生だった80年代、90年代の、主流の流行りに乗っかっていればいいという(安直な)時代とは大きく違う。

状況を更に悪くしているのは、インターネットとソーシャルメディアで、そこにはちょっと詳しいだけの自分とは比べ物にならないエキスパートが沢山存在する。そこまでの情熱も時間もお金もない自分はどうすればいいのか。そういうプレッシャーにさらされた彼らにとって、オタクに憧れるというのはある意味自然な感覚なのかもしれない。ちなみに彼らが憧れるのは博識を披露する研究系のオタクではなく、情熱を捧げられるものがあって「推し活動」をしているタイプのオタクだ。

ちなみに「推し」という言葉が流行る理由がここにある。「推し」は自分が一方的に好きであることの表明で、「オタク」と名乗った時の期待値の高さ、「にわか」批判を受けるリスクを回避することができるという。”論破”したいおじさんたちがウヨウヨいるTwitterは「もう私たちのメディアではない」らしい。

2022年のよかったものいろいろ

2022年も終わりということで、今年のよかったもの色々をまとめてみようと思います。

買ってよかったもの

買ってよかったものは、門馬英美さんのシルクスクリーン。春から初夏にかけて飾る絵が欲しくて買いました。緑の絵を飾ると、部屋が植物や花を飾ったような雰囲気になるのがよかったです。お値段もお手頃。

美味しかったもの

コロナ以前と比べると全然外食をしなくなってしまったけど、富山のレヴォはとても美味しかった。まだホテルリバーリトリート雅樂倶にあったころに一度だけ行ったことがあってその時も最高に美味しかったんだけど、今回は更にレベルが上がっているなぁと思いました。熊がめちゃくちゃ美味しかったです。(写真は、さるなしとチーズのデザート)

行ってよかった展覧会

東京国立博物館の国宝展。2回行きました。圧巻。

おもしろかった本

Die with Zero。人生100年とか言ってるけど、健康寿命は男性72歳、女性75歳で、お金を有意義に使える時間は意外と短い。この本に影響されてBucket List (死ぬまでにやりたいことリスト)を作りました。

リピートしたふるさと納税

こまがた農園のコシヒカリ。お米自体がとても美味しいんですが、更に良いのが、ふるさと納税にもかかわらず出荷が超早くて数日で家に届くところ。ちなみに、倍の値段の最上級クラスのお米も一回たのんでみたんですが、自分の舌では違いは分からず。